ホームステイもイギリス生活への印象を大きく変える重要なポイントといえます。
学校でたくさんの友達ができて、レッスンが素晴らしいものでも、ホストファミリーとの関係がよくないと、留学生活全体を振り返った時に心残りに感じてしまうこともあります。
多くのトラブルはホームステイが何かを正しく認識していなかったり、ホストファミリーの生活習慣を確認せずに日本と同じ生活習慣を押し通そうしたり、相手のいっていることを理解していないのにYesやNoの返事をしたりした時に起こっています。
英語の勉強をしつつ異なる国の文化や生活習慣をホストファミリーやクラスメイトを通して知ることができる、というのは留学の楽しみのひとつだと思います。
その楽しみを損なわないために、ホームステイが何かを知っておきましょう。
ホームステイはその名の通り一般家庭に滞在することですが、そのホームステイにもいくつか種類があります。
・ハーフボード:部屋と朝食、夕食が提供されます。
・B&B:部屋と朝食が提供されます。
・セルフケイタリング:部屋のみにの提供で、滞在先のキッチンを使って自炊となります。
注意事項;
1.セルフケイタリング以外は基本的にキッチンを使うことができません。
「どうしても何か作りたい」、「ランチ代をうかせるためにサンドイッチを作りたい」といわれる場合は必ずホストファミリーに相談しましょう。
自分で何か作りたい、という場合は通常、自分で食材を購入することがほとんどなので冷蔵庫や棚も使っていいか、などもあわせて確認しましょう。
※セルフケイタリング以外のキッチン利用は基本的に不可なので断られてもそれがホームステイ契約の基本だと割り切りましょう。
2.ホストファミリーから提供される食事以外の食べ物は料金に含まれていないのが基本です。
ホストファミリーが「食べてもいい」といっているもの以外を冷蔵庫や棚から勝手に出して食べるのはルール違反です。
食べてもいいかわからない時は必ずホストファミリーに聞きましょう。
3.セルフケイタリングの場合もキッチンを使っていい時間帯、あるいは使ってはいけない時間帯を確認しておきましょう。
ホストファミリー、と聞くとどんな家族を想像しますか。
お父さん、お母さん、かわいい子供が2人くらいで、いつも笑ってて・・・は私が海外へ足を踏み出す前に思い描いていた「私のホストファミリー」です。
もちろん、こんなファミリーもいます。が、中にはお子さんのいないご夫婦や、シングルマザーの家庭、子供たちが独立し仕事も定年を迎えた年配の方や一人暮らしの場合もあります。
ですが、このようなホストファミリーがお父さん+お母さん+子供、といった絵にかいたようなホストファミリーに比べて劣っているかというと、そうではありません。
また、イギリス、特にロンドンは様々な国からの移民が多く、ホストファミリーもイギリス生まれのイギリス育ちばかりではありませんし、イギリス生まれのイギリス育ちでも白人ばかりとは限りません。
ホストファミリーが移民でも、言葉や生活習慣の違いで直面する大変さを理解してくれていたり、聞くとどうすると楽になるか、英語の習得のコツなどを教えてくれたり、また場合によってはお子さんはイギリス生まれ、ということもあるのでいい面もたくさんあります。
思い込みを捨てて、たくさん話しかけてみましょう。
みなさんに記入して頂くホームステイに関わる書類を現地へ送り、学校やアコモデーション手配の会社がそれを基にしてホストファミリーを選んでいます。
だからといって全ての希望が叶うとは限りません。
春休みや、特に夏休みの時期は留学生の数が激増するので、早い者勝ちだったりもします。
留学生の多い時期の渡航をご希望の場合はぜひ、早く申し込みをして、早く書類提出をして頂くようお願いします。
個人的にお薦めするのは「これは嫌」というものを挙げておくこと、です。
例えばアレルギー、これは非常に大事です。またネコやイヌなど、動物が嫌いな場合、それも記入しておきましょう。
時々、「私は若い女性だから若い男性のいるファミリーは当たらないだろう」と思っていたら、ホストファミリーに高校生や大学生、ホストファーザー以外の20代、30代の男性の家族がいて、大慌てで変更依頼をしてください!という連絡が来ることもあります。
が、若い女性には若い男性の家族がいるところを手配しない、というルールはありません。
嫌な場合は事前に書類に記入しておきましょう。
多くのホストファミリーがあり、家族構成、職業、そして受け入れ形態(食事つきなのか、自炊なのか、など)でもおつき合いの仕方が異なってきます。
ホームステイ先に到着したらまず、家のルールを確認されることをおススメいたします。
時には「うちにはルールなんてないのよ、自分の家みたいにして」といわれることもありますが、安心してはいけません。
同じ日本人同士でも育った環境が異なれば、それぞれが思っている「普通」が「普通でない」こともあります。相手が日本人以外ならなおのことです。
自分の「普通」を乱された時に「お~、そうか、あなたはそうなのね、面白い」と思えればいいのですが、イライラして仕方なくなることもあります。
そうならないよう、「ルールなんてないのよ」といわれても下記のことは聞きましょう。
・夕食の時間
・夕食に遅れるとき、または不要なときはいつまでに伝えればいいのか
・門限があるのか、あれば何時か
・洗濯は自分でしてもいいのか、まかせるのか、その頻度は
・お風呂の時間帯で「この時間はダメ」という時間
※門限がなくても帰宅時間が22時を過ぎる場合はホストファミリーに、1.行き先、2.誰と一緒か、3.何時くらいに帰宅予定か、を伝え 帰宅予定時間よりも遅くなるときは、電話でもメール、テキスト(携帯メール)などでそのことを伝えましょう。
そしてみなさんも自分について知っておいて欲しいことがあれば、伝えましょう。
例えば
・嫌いなもの
「〇が嫌い」なんていったら悪いかな~、と思って言わずにいると出てきてしまい、自分が無理して食べるのか、
大量に残してファミリーに嫌な思いをさせるのか、どっちかです。
・生活習慣
例えばお風呂を30分以上、使いたいなど←イギリスは水が不足している時期だったり、
お湯を沸かすボイラーが古かったりすると次に使う人が数時間待つ必要があり、
「30分も使っちゃダメ」といわれるかもしれませんが、そんなもの、と割り切ってください。
・ホストファミリーに望むこと
できるだけコミュニケーションを取りたいと思っている、または一人の時間が好きで、食事の後、すぐに部屋に
こもることもある、など
・持病
アレルギーなど
※上記の内容はホームステイの書類に記入していたとしても、念のため直接、伝えましょう。
学校やアコモデーション手配会社が伝え忘れていたり、書面がホストファミリーに渡せれていても、読み落としていた、ということもありえます。
上記にあげることを踏まえても不満に感じる、疑問に感じる、という場合はできるだけ早くご連絡をください。
特にファミリー変更を検討するほど嫌な思いをしている場合は第1週目の金曜日の午前中までに一度、ご相談ください。
ご帰国後に「〇だった」、「Xだった」、「すっごく嫌だった」といわれても解決できません。
問題解決はホームステイに限りませんが、The sooner, the better(早ければ、早いほうがいい)です。
勘違いをしていたことからホストファミリーへの不信感が募り、それが顔や態度に出たためホストファミリーもだんだん
声をかけにくくなり、最終的にはお互いに口をきかなくなった、ということがありました。
また、クラスメイトと「私のファミリーはこうで」、「僕のファミリーはああで」といった話題はつきものですが、他の人のホストファミリーがすごくよく聞こえたり、クラスメイトから「あなたのファミリー、ひどい」といわれたりして、急に自分のホストファミリーが嫌いになったりすることもあります。
少しでも不満や疑問を感じるときには、イギリス現地スタッフ、学校スタッフに相談していただくよう強くお願いします。